配線、IP設定・枯渇の課題が同時に解消
Wi-Fi環境になったことで、ノートパソコンであれば、社内のどこでも業務を行えるようになりました。
浅間商事で業務用の強力な機器を選定し、広い社内で電波が行き届くように配線・設置。デスクはもちろん、会議室やその他のスペース、どこでもつながります。
以前は回線がない場所で作業する際、毎回長いケーブルを用意してつなぐ必要がありました。ケーブルも届かない場所の場合は、一時的にオフラインで作業し、デスクでつないで作業を再開する、といった手間もありました。
Wi-Fiにより、配線やハブの準備が不要になり、社内でのさまざま業務が、非常にスムーズになったとのことです。
また、固定IPの問題も当社が解決いたしました。
以前は社内のネットワークに、固定IP※を利用されていました。本社に出社する社員さまの端末のみに、固有のIPアドレスを割り当てていました。
もともとパソコンに使えるIPの範囲が狭かったこともあり、店舗勤務のスタッフさまが出社されても、IPアドレスが足りずネットにつなげられない…という課題がありました。
さらに、IPアドレスの管理も手間でした。IPアドレスはExcelファイルで管理。一時的にネットにつなげたい端末が発生すると、Excelで空きIPを確認し、さらにそのIPを端末に設定。使用後は再度解除の作業が必要でした。
「店舗スタッフが本社に集まって会議を行う際、空きIPを用意できず、(会社貸与の)スマートフォン利用者には、キャリアのデータ通信の利用をお願いすることもありました。」
この課題に対し、浅間商事がDHCPを設定。
IPアドレスを自動割り当てに変更したため、空きIPを柔軟に利用できるようになり、IP不足は解消。
以前は接続端末台数を絞っていましたが、スマートフォンからWeb会議に参加する社員の端末接続も、許可できるようになりました。
そして、ExcelによるIPの管理は不要になり、担当者さまの業務効率化にもつながりました。
※固定IP:固定IPとは、ネットに接続するパソコンなどの端末に、専用のIPアドレスを割り当てる方式です。割り当てられたIPアドレスはその端末専用になり、ほかの端末をつなげることはできなくなります。一方、動的IPアドレスとは、「DHCP機能」により、接続するパソコンなどにIPアドレスなどを自動的に割り当てる方式です。
Wi-Fi導入から「シームレスな働き方」の実現へ
2018年のWi-Fi導入後、新しい働き方への取り組みの一つとして、テレワーク環境の整備に取りかかられました。
社内のパソコンがデスクトップからノートパソコンへと急速に入れ替わり、Wi-Fi環境はさらに利便性を増して、新たな可能性を生み出しました。
テレワーク定着と出社人数の減少
テレワーク環境への移行を進める中、2020年に新型コロナウイルス感染症の感染が拡大。デルフォニックスさまは緊急事態宣言下、本社全社員は在宅勤務に移行しました。現在もテレワークを継続されており、出社人数が大幅に減少。出社する社員が2、3名という日も珍しくないそうです。
「現在はリモートが中心です。全員出社する前提でデスクを配置していないため、一部はフリーアドレスにしましたが、これはそもそもWi-Fiがなければ実現しませんでした。
出社した人たちも、Web会議のために会議室に移動する必要がなくなり、会議はしたい場所から参加できるようになりました。」
ただ、フリーデスクはまだ一部にとどまっているとのことです。
たとえば、基幹系はまだクラウド化されていないため、関連業務はデスクトップパソコンを有線で利用されています。
また、コロナ禍に導入した一部のWindowsノートパソコンは、助成金利用で予算に上限があったため、持ち運びしやすく十分なスペックの機種を選べませんでした。
テレワーク時にパソコンの持ち帰りができず、会社用と自宅用で別のパソコンを使用し、会社用パソコンはデスクに置いたままというケースもあります。
このような状況に対し、基幹系はクラウド化を検討。次のパソコン入れ替えの際はすべて持ち運びもしやすい機種に変更し、全席フリーアドレス化を進めていきたいとのことでした。
さらに、電話の主装置をクラウドPBXへ、ストレージをSharePoint利用に切り替えるなどのクラウド化により、サーバールームの縮小や室内の電話回線(配線)廃止もご検討中です。さらなるスマートな環境の実現を、計画されています。
Wi-Fiから広がる、オフィスの可能性
Wi-Fi導入からテレワーク定着のプロセスを経て、デルフォニックスさまの次に目指す環境が見えてきました。
「これまでも本社オフィス内で、展示会などのイベントを開催したことがありました。もっと広いスペースがあれば、これまでにない、何か新しいことができるのでは? という思いが以前からありました。
フリーアドレス化が進めば、スペースをより広く使えるようになります。イベントに限らない、私たちの新しい取り組みを実現させる見通しが立ってきたと感じます。
デルフォニックスらしい、クリエイティブでわくわくするようなアイディアも、すでにたくさん出ています。」
スペースの拡張は、オフィスのさらなる用途の広がりを期待させるものです。
また、お客さまが社内でネットを利用できるように、安全なゲスト接続の導入検討もされています。イベント開催時は、Wi-Fi活用による新たな試みも可能になると思われます。
Wi-Fi環境が「シームレスな働き方」の第一歩となり、さらにオフィスの可能性を広げました。
浅間商事へのメッセージ
最後に、丹野さまから浅間商事に、次のようなメッセージをいただきました。
「浅間商事さんとは長いお付き合いで、私に十分な知識がないときから、いろいろ教えてくださいました。担当者の方のお人柄もあり、とても相談しやすいです。
浅間商事さんは特定の商品ではなくIT全般にお詳しいですし、保守の範囲外の相談も、まずは聞いてくださって助かりました。
私にとってシステム部の裏方といいますか、浅間商事さんがいてくれたからこそ、この会社のさまざまなIT化が進んだと思っております。」
まもなく創業35周年を迎えられるデルフォニックスさま。そのブランドは、多くのファンを魅了しています。当社は創業時からご支援させていただき、お客さまのご活躍をIT面からサポートできたことを、大変嬉しく思います。
これからも「一歩先の未来」をご提案し、そしてお客さまに寄り添ったご支援をさせていただきたいと思います。
株式会社デルフォニックスさまより
デルフォニックスのものづくりは、1987年、日付を書き込めるタイプのフリーダイアリーからはじまりました。当時、国内のものは機能性や利便性を追求した、ビジネスよりのものが主流で、また輸入文具に関してはアメリカのポップなテイストのものばかりの時代でした。
そんな中、デルフォニックスが重要視したのは、過剰なデザインを一切排除したヨーロッパらしさのあるシンプルなデザイン。それでいて冷たすぎず温かみのある、普遍的なもの。その新しいデザインアプローチにより、従来の文房具市場のみならず、雑貨店、ファッション業界からも注目を得ることとなりました。
以来、改良を重ね、デザインも毎年刷新して作り続けているダイアリーは、今ではデルフォニックスの代名詞的な製品のひとつとなっています。
以降オリジナル製品のアイテム数も増え、展示会を開催するなど、デザインステーショナリーメーカーとしての認知が徐々に広まるようになった1997年には、オリジナル商品の魅力やその世界観をより伝えるために、初のメーカー直営店をオープン。
文具に特化したセレクトを行うDELFONICSは、メーカーのフラッグシップショップの役割を果たしています。一方Smithは、文具のほか幅広く雑貨を扱う、より親しみやすさのあるセレクトショップ。オリジナル商品をはじめ、私たちが良いと思う商品を提供する場として、また、文具の楽しさを伝える場として、地域に根ざした文具店を目指しています。
DELFONICS大阪の店内にはギャラリースペースを設け、様々なスモールエキシビションを開催。
日々の生活に彩りや楽しさを添えてくれるものとの出会いをお届けできるよう、魅力的なステーショナリーショップを目指すとともに、デルフォニックスは、これまでも、これからも、文房具を文化として育み、伝えていきたいと考えています。
DELFONICS
1本のペンと1枚の紙から生まれる文化は、無限大です。
つまり文具は道具であると同時に文化の入り口でもある。
私たちが作る文具は、実用的であるだけでなく、
使う人の感性や創造力を自由にするものでありたいと、考えます。
Stationery that frees your creativity.
デルフォニックスを選ぶ気持ちが、
本や、音楽や映画を選ぶ気持ちの近くにあることを願って。