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2021年通信料値下げ! 中小企業の「スマートフォン+クラウド」活用術5選

2021.03.09
コラム
2021年通信料値下げ! 中小企業の「スマートフォン+クラウド」活用術5選

この3月より、大手通信会社各社の格安なスマートフォン向け通信プランが始まりました。

自分の携帯通信料が安くなるかも、と関心を持っている方も多いと思いますが、この値下げは中小企業にとっても朗報です。中小企業の社員へのスマートフォン貸与のハードルもぐっと下がるためです。

浅間商事では2013年より、社員全員にスマートフォン(iPhone)を貸与しています。また、同時期にクラウドサービスMicrosoft 365(旧名:Office 365)の活用を開始しており、スマートフォン+クラウドにより多くの業務改善を実現させました。

今回は中小企業の「スマートフォン+クラウド」のメリットについて、事例をまじえながらお伝えいたします。

※現状大手各社の個人向け格安プランの標準料金には、通話時間無制限は含まれていませんのでご注意ください。法人向けプランでは通話時間無制限もご提案可能です。

もはや必須? 法人用スマートフォンの貸与

2019年、世帯ごとの「スマートフォン」保有率は初めて8割を超えました※。個人の間では、スマートフォンの所持はごく当たり前の風景になってきています。(※情報通信白書令和2年版 第2部 基本データと政策動向(総務省)

しかし、仕事で使う電話はどうでしょうか。ガラケーの貸与があればまだ良い方で、そもそも社用の電話貸与がなく、個人の携帯電話で連絡を取っているケースはないでしょうか。

企業がスマートフォン貸与をためらう理由

中小企業の企業様の間では、まだ会社が法人用スマートフォンを社員に貸与するケースは限られています。

その主な理由は次のようなものです。

  • コストが高い
  • 紛失・故障が不安
  • 個人の電話で十分

コストが高い

スマートフォン本体および通信料の高さを懸念し、導入をためらう企業様は多くあります。しかし、ここ数年でどちらも安価に導入が可能になりました。本体はいわゆる「0円携帯」もありますし、通信料については冒頭の通り、この3月より各社大幅な値下げを開始しています。スマートフォンの貸与は、コストの面においてハードルが下がってきたと言えます。

また、組織内の通話は無料のため、内線の電話料金はかかりません。これにより、内線の通話は電話機にしばられなくなるだけでなく、外出時の社員間の電話料金も安くなります。

紛失・故障が不安

一定の故障や紛失の発生はやむを得ないでしょう。それは個人の携帯でも起こりうることです。不安な企業さまには、故障や紛失などに備えたスマートフォン用の保険もありますし、紛失や盗難の際、中のデータをリモートで消去するようなセキュリティ対策もあります。

個人の電話で十分

2台持つのが重い・大変というのはもっともです。しかし、そのために個人の電話を利用することのデメリットがあります。個人の携帯で業務がまわっているように見えても、そこに潜むリスクは決して小さくありません。詳しくご説明いたします。

個人の電話を使用するリスク

社用電話を貸与せず、個人の電話を利用しているケースでは、次のようなデメリット・リスクがあります。

  • 管理があいまいになる
  • オンオフの切り替えがしづらい
  • 誤送信・情報漏えいなどのセキュリティ・リスク

管理があいまいになる

個人の携帯電話は、通信費や端末の管理があいまいになります。

電話を折り返す際の電話料金、社内連絡用のメールやアプリのデータ通信の料金を、個人負担のままでよいのでしょうか。また、個人の所有物のため、その使い方やデータの管理など、会社が端末を管理することができなくなります。

ある企業さまでは、個人所有の携帯にしかお客さまの連絡先やメールのデータが入っておらず、その方が退職してしまった際に大変困ったそうです。

オンオフの切り替えがしづらい

個人の電話の場合、通話もメールの個人の番号やアドレスを使うケースが多くなります。また、LINEなどのメッセージアプリも、携帯番号と紐づく場合は個人のアカウントを使わざるを得ません。

そのため、勤務時間外も自分の携帯で会社の連絡を受けることが発生し、社員はオンオフが切替えづらいという状況になります。労働時間の管理もあいまいになってしまいます。

誤送信・情報漏えいのリスク

個人のメールやメッセージアプリに会社用のやりとりが混じる場合、誤送信のリスクがあります。個人のデータが思わぬところに送信されてしまうのも困りますが、会社の情報が社外に漏えいする可能性も十分あります。メールの誤送信がよく起こるように、LINEで見積書などが社員の友人に誤送信されてしまうこともあり得ます。

また、会社のメールやクラウドサービスなどに個人の携帯でログインすれば、個人の携帯に会社のデータが残り、もし、社員が退職した場合はそのデータを回収することが難しくなります。

スマートフォン貸与はもはや欠かせないもの

以上のように、会社のスマートフォン貸与のハードルが下がった一方、個人の電話を社用に利用するデメリットがあります。

上記の他、次の点でも社用のスマートフォンが必要になります。

  • 多要素認証
  • テレワーク普及に伴うテザリング需要

多要素認証

最近のクラウドサービスはセキュリティ強化のための多要素認証が普及しており、ログインの際にIDやパスワードに加え、携帯番号やアプリ認証が必要になるケースが増えてきました。

社内データを扱うサービスの利用に際し、社用のスマートフォンを使用するのが適切です。

テレワーク普及に伴うテザリング需要

テレワークの普及に伴い、テザリングの需要が高まっています。外出先、移動中の通信手段としてだけでなく、自宅の回線が不調な時も、会社のスマートフォンでテザリングができれば安心です。

浅間の価格事例と「+クラウド」の威力

浅間商事のスマートフォン貸与に関しての価格事例です。

  • 2013年新規導入、2020年全台入れ替え
  • 本体0円Androidではなく、iPhoneにしたため、本体価格は若干かかりました。しかし、通信費はそれまで一部社員へのガラケー貸与より安い価格で導入でき、スマートフォンにしたにもかかわらず、コスト削減ができました。また、法人向けの場合、個人向けと窓口もプランもまったく違うことを体感いたしました。

上記に加え、浅間商事ではMicrosoft 365(旧名:Office 365)を導入。スマートフォンでクラウドサービスを利用することで、さらにメリットが多くなりました。

iPhoneを全社員(派遣社員含む)に貸与し、クラウドサービスMicrosoft 365を利用している当社。次の章からは、「スマートフォン+クラウド」の活用術について、自社事例を交えながらご紹介してまいります。

【活用術1】メール送受信とスケジュール管理がすべてスマートフォンでも可能に

Microsoft 365のクラウドメールサーバー(Exchange Online)を使えば、メールやスケジュール管理をすべてスマートフォンでも行うことができるようになります。

個人の携帯を利用している場合、会社のアドレスに来たメールを個人アドレスに転送したり、そのまま個人のアドレスで社外にメールを送ったりするケースがあります。

その結果、個人携帯と会社のパソコン、中には会社のガラケーの3つの端末でメールの内容がバラバラ、送信履歴も削除履歴もバラバラ、お客まには会社のアドレスと個人のGmailのアドレスとが混ざって届いてしまうなど、どこに何があるかわからなくなるということもよくあるようです。

不便なだけでなく、個人の端末やアドレスで社内の情報を扱うことは、セキュリティ上好ましいことではありません。

Exchange Onlineと会社貸与のスマートフォンであれば、安全に会社のメールの送受信をスマートフォンですべて行えます。また、会議通知の送受信など、スケジュール管理もパソコンのOutlookと同様にスマートフォン上ですべてリアルタイムに行うことができます。

浅間の事例

  • 以前は社内スケジュールが社内サーバーにあったため、外出時は見られなかった。予定調整に電話を使っていたところ、電話がつながらない、予定の更新がリアルタイムではないといった理由で、予定の調整が難航することが頻繁に発生。現在は全社員がスマートフォンでもリアルタイムにスケジュールを管理・更新しているため、社内スケジュールの調整が格段にスムーズになった。

【活用術2】社内コミュニケーションの情報量が格段に増える

スマートフォンとクラウドサービスがあれば、通話やテキストはもちろん、写真や動画などを、複数のメンバー間でスムーズに共有することができます。

浅間商事では、社内のコミュニケーションには主にTeams(チームズ)を利用しています。Teamsではテキストはもちろん、写真や動画の共有も簡単ですし、既に特定のメンバーが登録された場所に投稿するだけで、メールのように宛先を指定して送信する手間もありません。また、Teamsであれば宛先間違いで社外の人にメールを送信してしまう心配もないため、誤送信のリスクが減ります。

アップしたファイルはグループごとにまとまった場所に保存されるため、後から検索するなどの管理も容易になります。保存容量もクラウドサーバーのため、携帯やパソコンと比べ物にならないほど大容量です。

浅間商事の事例

  • お客さまのもとで修理にあたっていた社員が、不明点を写真や動画で社内のベテラン社員と共有。通話、テキスト、写真などと豊富な情報量で問題がその場で解決した。
  • 現場で記録したお客さまの課題を、写真やテキストによりTeams上で共有。日々課題解決や事例として活用している。
  • トラブルや遅刻などの急な連絡を、スマートフォンのTeamsから関係者全員に一斉連絡・共有。メールよりスムーズ。
  • 複合機でスキャンしたデータを、メールに添付したり、SharePoint、Teamsにアップしたりすれば、テレワーク中や外出中のメンバーもスマートフォンで見ることができる。

【活用術3】外出時もパソコントラブル時にも頼れる

スマートフォンにMicrosoft 365のアプリを入れれば、スマートフォンでできる作業が増えます。外出時などパソコンが開けない状況でも、スマートフォンで業務を処理することができます。

パソコンが壊れた、自然災害等で出社できずパソコンが使えない、といった状況でも、スマートフォンがあればアクセスできるデータやできる業務があり、BCP対策にもなります。

浅間の事例

  • 外出先でも参照したい社内の情報はSharePoint・OneDriveやTeamsに保存。スマートフォンでいつでも・どこでも見られるため、電車遅延など突然のトラブル時もスマートフォンで対応できることがある。
  • 突然パソコンが故障。直後に予定していた取引先とのWEB会議は、スマートフォンのTeamsアプリから参加し、問題なく会議を終えられた。
  • 突然パソコンが故障。パソコンがOneDriveと同期されていたため、急ぎで確認したいパソコンのデータを、スマートフォンから参照できた。

【活用術4】スキャンアプリでペーパーレスが加速

OneDriveのスマートフォン用アプリには、スキャン機能があります。

マイクロソフト製品に「Office Lens」というスキャンアプリがあったのですが、現在この機能がOneDriveのアプリに統合されています。スキャンアプリとは、書類などを撮影すると台形補正や画質調整が自動で行われ、まるでスキャナーでスキャンしたようなデータを保存できるアプリです。

テレワーク時やお客さま先でスキャナーが使えない時など、手軽に書類をデータ化し、さらにOneDrive(クラウド)にデータをアップできるため、パソコンとの同期や管理も容易になります。

浅間の事例

  • 数枚の紙資料はその場でスマホでスキャン
  • 名刺をOneDriveでスキャン
  • 会議で使用したホワイトボードをOneDriveでスキャン

※撮影モードは「ドキュメント」「ホワイトボード」「名刺」「写真」があります

【活用術5】(導入準備中)会社の電話番号の受発信がスマホで可能に

テレワークが日常になったことで、会社の電話番が必要という問題が見えてきました。

スマートフォンへの電話転送は可能ですが、いろいろと制約があります。

そこで、浅間商事は「クラウドPBX」の導入を検討しています。会社に置いてある主装置をクラウド化することで、社外にいても在宅でも会社にいるのと同じようにスマホやパソコンで会社の電話番号を受けたり、発信したりすることができるようになります。

このクラウドPBX、今までは価格が高かったり、安いものは音声品質がよくなかったり、中小企業に普及するのが難しかったのですが、最近は価格も手ごろで音声品質の高いものが登場しています。

各社を比較した結果、浅間商事では現在クラウドPBX、INNOVERA(イノベラ)の導入を検討中で、お客様へのご提案も可能です。

INNOVERA(イノベラ) お客様の声に応えるクラウドPBX
「テレワーク時代のスタンダード、電話線が要らない電話。」…会社の代表番号をはじめとする市外局番が場所を選ばず受発信可能。電話機だけでなくスマホやPCでも利用可能。
https://innovera.jp/

お客様事例

個人用携帯からの脱却をきっかけに、トータルに業務改善を実現されたお客様事例です。

土木・建築工事の設計、施工、管理、販売を行い、コンサルティングも請け負うお客様。長期出張や外出が多く、以前から社内の情報共有やコミュニケーションが課題になっていました。

浅間商事からのご提案でスマートフォンおよびMicrosoft 365の導入、自社ドメインの取得もされ、企業ブランドの向上も実現させました。

導入事例:現場とのコミュニケーション大幅改善。「個人携帯」から「法人スマホ+クラウド」へ

最後に:全社員に「効率的で安心なデジタル環境」を

携帯を貸与している会社も、内勤社員には貸与していないというケースは少なくありません。浅間商事も以前は社用携帯の貸与は外出が多い社員に限られていました。

今回の記事執筆にあたり、一部の内勤社員にスマートフォン貸与についてアンケートを行いました。社用携帯が不要と捉えられがちな内勤社員のコメントを抜粋いたします。

以前(浅間入社前)

  • 前職でスマートフォンの貸与はなかった、スマートフォンを貸与されたのは浅間が初めて
  • 連絡用に個人の番号やメールアドレスを部署の人と共有したり、LINEの交換が必要だった
  • 社用車で外出時、自分のスマホでナビを利用し、すぐに通信量が限界になってしまっていた
  • 外出時は個人のスマホで社内システムにアクセスし、メールや日報などを作成していた
  • 電話を2台持ちしなくていいのは楽だった

現在(浅間入社後)

  • テレワーク時に、社外からの電話の折り返しを自分の携帯を使わなくて済んでいる
  • スマホからTeamsが使えるので、電車の待ち時間などにチャットで連絡ができる
  • 家のWi-Fiが切れたとき、復旧するまでテザリングを利用している
  • テザリング時は個人携帯と会社のパソコンをつなげなくて済むのは、個人を守る点でもありがたい

このような環境になり、次のようなコメントもありました。

  • 「あとでやろう、が今のうちにやってしまおう!という気持ちになります」
  • 「内勤もないがしろにされていない感じがします。まだ業務端末はガラケーという会社が多い中で全員スマホですし。」

浅間商事では、これからの「スマートフォン+クラウド」は、すべての社員に必要になると考えています。

  • クラウドサービスは全社員が活用することでさらに良いサービスになる
  • テレワークにスマートフォンは欠かせない

内勤社員はさまざまな会社の基盤となる事務処理を担っています。人事・経理・総務・営業事務など、その業務内容は外勤社員も必要とするものです。スピードや管理の容易さなど、クラウドサービスは、社員全員利用することでその威力を発揮します。

また、スマートフォンがあれば、テレワーク時に外部との電話が必要になった際に個人の電話番号を社用に利用せずにすみます。テザリング利用についても、社用の通信費を個人の負担とせず、会社の管理で経費とすることができます。

効率的で、安心(セキュア)な業務環境は、全社員に必要なものです。社員全員がスマートフォンとクラウドを活用することで、会社全体がスムーズにまわる事例を、浅間は自社で実践しています。

まとめ

この3月より、大手通信会社各社の格安なスマートフォン向け通信プランが始まりました。

中小企業では、コスト、紛失・故障が不安、個人の電話で十分といった理由で、スマートフォン貸与をためらう企業様がまだ少なくありません。

ですが、この春の値下げでコスト面のハードルはさらに低くなり、加えて個人の携帯電話を利用し続けるデメリットも小さくありません。

そして、スマートフォンでクラウドサービスを利用するメリットも多くあります。

浅間商事では、2013年より全社員にiPhone貸与し、クラウドサービスMicrosoft 365を活用しています。中小企業の「スマートフォン+クラウド」活用術として、自社事例を交えながら次のような活用方法をご紹介いたしました。

  • 【活用術1】メール送受信とスケジュール管理がすべてスマートフォンでも可能に
  • 【活用術2】社内コミュニケーションの情報量が格段に増える
  • 【活用術3】外出時もパソコントラブル時にも頼れる
  • 【活用術4】スキャンアプリでペーパーレスが加速
  • 【活用術5】会社の電話番号の受発信がスマホで可能に

なお、活用術は浅間がメインで利用しているMicrosoft 365中心にご紹介いたしましたが、多くのクラウドサービスがスマートフォン向けアプリも開発しており、その利便性は高まっています。

浅間商事では、中小企業のスマートフォンやクラウドサービスの導入のサポートをしております。お客さまの課題に対し、トータルなご提案をいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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