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「知っておきたい・解決」シリーズでは、中小企業の皆さまのオフィスのお困りごと、課題解決をテーマにした解説をお届けします。
前回は「ペーパーレス」をテーマにお送りしました。
知っておきたい「ペーパーレスの解決キーワード5選」~中小企業IT担当者向け
「知っておきたい・解決」シリーズは、中小企業IT担当者の方に知っていただきたいIT関連の課題解決のヒントをお伝えします。今回のテーマは「ペーパーレス」。ペーパーレスはデジタル化、DXの第一歩として、取り組みやすい施策です。
今回のテーマは「コスト削減」です。
コスト削減は、経営課題の一つでもあり、特に経営者の方々には関心の高いテーマではないでしょうか。
浅間商事はIT専門商社、IT/OA機器のプロとして、さまざまな機器やサービスを取り扱うことで、IT面からお客さまのさまざまなコスト削減をお手伝いしてまいりました。
今回は事例をまじえながら、IT/OA環境見直しによるコスト削減方法をご紹介いたします。
削減対象1:オフィス賃料
新型感染症拡大を機にテレワークを導入し、オフィスを縮小した、もしくは移転して賃料を下げた。
……このような事例が、浅間商事のお客さまでも見られました。オフィスの賃料は固定支出のため、賃料の削減はインパクトがあると思われます。
テレワークを導入はオフィス賃料削減施策の一つになります。具体的な方法の例は次の通りです。
ペーパーレス:
主にクラウドサービスの活用により、ペーパーレスが実現します。
ペーパーレスのメリットは印刷コストの削減だけではありません。紙の保管場所を削減や、押印などの対面プロセスを削減できることで、テレワークがスムーズになります。
サーバーレス:
ファイルサーバーや基幹系ソフトの利用のため、社内にサーバーを置いているケースは中小企業でもまだ多く見られます。
オフィスへの出社が必要な業務があれば、テレワークが難しい社員が出てきます。クラウドストレージ、各種クラウドサービスを活用すれば、サーバーレスが実現し、このような課題も解決できます。また、サーバールームの縮小もできるでしょう。
フリーアドレス:
テレワーク導入が進むと、在宅勤務や直行直帰が増え、固定席が不要になってきます。そこでフリーアドレスを導入すれば、執務スペースの削減と共にオフィスの縮小が視野に入ってきます。
なお、浅間商事も上記のような施策をすすめながらテレワーク導入に成功し、現在定着しております。
東京、埼玉の拠点は自社ビルのため、オフィスの縮小や移転はしておりませんが、東京オフィスの一部をフリーアドレスにすることで、スペースを柔軟に活用できるようになりました。今後、社員の増加にも柔軟に対応できますし、空いたスペースをカフェスペースやセミナールームなど他の目的に利用することもできます。
また、同様に、フリーアドレス化をきっかけに、オフィスの空きスペースの活用を検討されているお客さまもいらっしゃいます。
削減対象2:不要なIT機器・システム・サービス
社内のIT/OA機器・システム・サービスは、特に長期間見直していない場合、一度整理することでコスト削減できるポイントが見つかる可能性があります。
浅間商事でお客さま環境を確認させていただいた際に、使われていない機器・システム・サービスが見つかるケースが多々あります。
UTM:
UTMは高額な機器にもかかわらず、正しい設置と管理がされていなければ、効果がありません。事例として多いため、過去に記事もいたしました。
サービス:
便利なサービスを複数契約しているうちに、いつの間にか月額コストが負担になっているケースがあります。Microsoft 365など、複数の機能を持ったサービスの活用で、不要なサービスを解約できる可能性があります。
また、電話転送サービスをご利用だったお客さまが、クラウドPBXの導入によりサービスを解約し、月額コストを削減した事例もあります。
その他にも、高機能すぎて使いきれない機器・システムや、機能が重複している機器類などが見つかるケースがあります。
機器やサービスの導入には、用途や利用人数を確認し、自社に合ったもの選定が必要です。各種サブスクリプションサービス、保守やリースなどで固定費がかかっている場合は、一度整理して見直しがおすすめです。
なお、浅間商事では無料「ネットワーク環境調査」実施しております。
ネットワークの品質にお困りの場合だけでなく、ネットワーク関連機器で上記のような機器の見直しのアドバイスもご提供しておりますので、お気軽にご相談ください。
削減対象3:電話料金、インターネット料金
電話やインターネットなどの通信関連サービスは、コスト削減事例が多く、見直しがおすすめです。
例えば次のような方法でコスト削減に成功しているお客さまがいらっしゃいます。
不要回線の整理:
電話回線やインターネットを、何かしらの理由で複数契約しているお客さまが少なくありません。
契約当時に必要でも、数年後に見直すと無くても大丈夫というケースがあり、不要な回線や契約を解約することで、通信費の削減が見込めます。
携帯電話を法人契約に:
起業されたばかりのお客さまや小企業さまで、社用の携帯電話やモバイルWi-Fiを法人契約していないケースがあります。法人向けサービスであれば、通話料や機体料金などが安価になったり、通話料や通信料を全社員で分け合ったりできる可能性がありますので、見直しがおすすめです。
クラウドPBX導入:
浅間商事のお客さまでも、電話の主装置をクラウド化した「クラウドPBX」の導入が進んでいます。クラウドPBXにはさまざまなメリットがありますが、電話回線が不要(インターネット回線を利用)、主装置の工事が不要です。そのため、電話導入時の初期費用が抑えられます。地域によっては既存の固定電話番号を利用できるため、移転の際にクラウドPBXを導入するお客さまが増えています。
浅間商事では、自社で携帯電話のプラン見直しにより月額料金の削減に成功しています。長く利用していたプランを、最新の法人向けプランに見直ししただけでした。
インターネットも同様に、現在の契約を長く見直していない場合は、一度当社、もしくはご利用の業者へのご相談をおすすめいたします。
削減対象4:プリント・コピー料金
プリント・コピー料金の削減ポイントも複数あります。
他社との比較:
複合機は、複数の見積もりを取りましょう。価格の比較で大幅に下がる可能性があります。ただし、価格だけで選び、その後の保守やサービスに不満が出るケースもあるため、アフターフォローがしっかりした信頼できる業者を選ぶことをおすすめします。
自社に合った機種の選定:
出力枚数、スピード、品質など、自社に合った適切な機種を選びましょう。
印刷の工夫:
カラーではなく白黒で印刷する、留め置き印刷でミスプリントや不要な印刷を減らす、2in1機能で出力枚数を減らす、など、複合機の機能を活用し、印刷を工夫することでコスト削減が見込めます。
ペーパーレス:
ペーパーレスのコスト削減は、それほど大きくはならない……と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、カウンター方式と呼ばれる印刷あたりの費用には、トナー代だけでなく、修理や修理に伴う出張費や部品などの保守代金も含まれています。
浅間商事ではペーパーレスをすすめたことで、営業フロアの複合機での出力枚数が半減しました(月2,000枚→1,000枚に)。出力枚数の削減は、コスト削減に直結する可能性があります。
消費電力・CO2の削減:
エプソンのスマートチャージ※など、複合機の機種によっては消費電力を従来機の50%程度に削減することができます。複合機を複数利用されている場合や、環境対応などCO2削減を目標とされているお客さまにおすすめです。
※参考:手軽で効果的なオフィスの節電対策には複合機の見直しがおすすめ!
削減対象5:交通費・会議費
Web会議ツールの利用により対面での会議や商談などを減らすことで、交通費や会議にかかるコストの削減が見込めます。
また、テレワークの導入で在宅勤務や直行直帰ができるようになった結果、通勤手当の削減に成功されたお客さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
Web会議:
Web会議であれば、移動の時間・手間とコストが削減できます。
テレワーク導入が進む中で、ZoomやTeamsなどのWeb会議が行えるツールの利用者が大幅に増えました。お互いの顔を見ながら話せるだけでなく、資料の共有、ホワイトボード機能など、実際の会議に近い機能がある点が、音声通話のみの電話と異なります。
また、お客さまにその場で追加の提案を行う、デザインや内容をその場で修正するなどといった商談のスピードアップにもつながります。
セミナーや規模が大きい社内会議のために場所を借りていた場合、オンラインであれば会場費用も削減できます。
ペーパーレス:
対面の会議でも、資料は印刷せずクラウド上のファイルを共有することで、ペーパーレスが実現し、印刷にかかる費用や時間を削減できます。
会議の無駄を減らす:
時間の削減はコスト削減にもつながります。
会議進行の無駄を減らすことも大切です。アジェンダ、議事録などにクラウドを活用し、Web会議を録画しておけば、欠席者への情報共有もスムーズになります。
また、ビジネスチャットで普段から密なコミュニケーションをとることで、会議回数を減らすこともできます。
浅間商事の会議プロセス改善については、ぜひ下記の記事もご参照ください。
まとめ
今回は、特に経営者の方々に関心の高いと思われる「コスト削減」をテーマにお届けしました。
浅間商事はIT専門商社、IT/OA機器のプロとして、さまざまな機器やサービスを取り扱うことで、IT面からお客さまのさまざまなコスト削減をお手伝いしてまいりました。
事例をまじえながら、次の5つの削減対象をご紹介いたしました。
- オフィス賃料
- 不要なIT機器・システム・サービス
- 電話料金、インターネット料金
- プリント・コピー料金
- 交通費・会議費
コスト削減は、お客さまの現状の確認から始まります。そのため、本記事ですべてのコスト削減方法をご紹介することはできませんでしたが、ぜひ一度、気になるポイントについて自社の状況をご確認いただければと思います。
浅間商事でも、毎月のIT/OAに関するコストをお客さまに見せていただき、削減できるかもしれないポイントについてのアドバイスをご提供し、実際にコスト削減に成功した事例が多数ございます。
ぜひお気軽にご相談ください。