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中小企業の「デジタル化」の第一歩。「オンラインストレージ」活用事例5選

2023.08.25
コラム
中小企業の「デジタル化」の第一歩。「オンラインストレージ」活用事例5選

すでに耳慣れた印象もある「デジタル化」ですが、日本の中小企業における「デジタル化」は、まだ検討段階のお客さまも少なくありません。

今回は、デジタル化が重視されている背景から、クラウド化、中でもオンラインストレージの活用例について解説いたします。

今、なぜ「デジタル化」が大切なのか

「デジタル化」とは

紙や押印、現金、対面でのコミュニケーションなど、私たちの業務フローにはまだまだアナログな作業があります。このようなアナログな業務を、デジタルに変えていくことがデジタル化です。

たとえば、従来は紙で保存していた資料・業務書類を、電子保存、電子の状態で利用するペーパーレスは、「デジタル化」の一つです。

政府や自治体をはじめとして、企業でもペーパーレス化を推進する動きが加速しています。

「デジタル化」に取り組むべき理由

企業のデジタル化推進には、次のような背景があります。

変化する商慣行や法改正などへの対応
今やスマートフォンで買い物も当たり前となり、企業活動でも電子取引は一般化しつつあります。また、2022年1月より電子帳簿保存法が改正され、電子取引データ(PDFなど)の印刷保存禁止や保存形式のルール化などが施行※され、企業活動における電子情報の取り扱いは一層増加し、重要な取り組みの一つとなっています。※義務化は2024年1月から。

働き方改革の推進
新型感染症流行の影響もあり、働く場所を問わないテレワークが普及しました。テレワークを行うには、オフィスに出勤しなくても業務を円滑に進められる環境が必要です。そのため、業務で必要となる文書などは、電子化していつでもどこでも確認できる必要があります。

事業継続力の強化
万が一災害に遭った場合、紙資料は消失もしくは紛失などのリスクがあります。日本は自然災害も多く、電子化によるバックアップや、システムの冗長化の実施などによって、不測の事態への対応が重要です。

新たな社会的責任への対応
木材を原料とする紙の消費量を抑えることは、環境保全の観点から持続可能(サステナブル)な社会への貢献につながります。近年、ESG経営(環境:Environment、社会:Social、ガバナンス:Governance)への取り組みも注目が集まっています。

このように、デジタル化への対応は以前にも増して重要になっています。ただ電子データを使えばよいとうことではなく、社会が変化する中で、自社に合った業務の見直しを図ることが大切です。

デジタル化に対応するための「クラウド化」

デジタル化の波に伴い、注目されているのが「クラウド化」です。

クラウドとは、一言でいうと「利用者がサーバーなどのインフラ機器や専用のソフトウェアを持たなくても、インターネットを介してサービスを利用する事ができる仕組み」です。

そして、中小企業でも、デジタル化の手法としてクラウド活用が徐々に普及し始めています。

日本のクラウド活用状況

クラウドサービスは、中小企業ではまだ普及し始めた段階ですが、そのメリットは、浅間商事のお客さまにも実感いただいている印象です。主に社内や取引先とのデータ共有・ファイル保存・バックアップ機能などに利用されています。

デジタル化の具体的な取り組みとクラウド活用状況について
デジタル化の具体的な取り組みとクラウド活用状況について

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構「中小企業の DX 推進に関する調査(令和4年)」及び情報通信白書令和3年度版「ICTサービスの動向企業におけるクラウドサービスの利用動向」より作成

以前に比べ電子でのやり取りが増え、場所を問わない働き方も求められるようになり、クラウド活用が増えてきました。

このようなデータの管理・共有で主に用いられるクラウドサービスが「オンラインストレージ」です。

オンラインストレージとは?

オンラインストレージは、インターネット上にデータを保存できるストレージサービスです。データの保存や共有が簡単で、個人や法人問わず多く使われています。

主な機能:

どこからでもアクセス可能
インターネットと端末があれば、社内・社外問わずどこからでもアクセスできます。そのため、オンラインストレージ上のファイルは、外出中の社員も閲覧・更新などの操作ができます。

社外の人ともデータ共有が簡単
社外とのデータ共有が簡単です。メールにファイルを添付する必要はなく、オンラインストレージ内のファイルURLを送信することで、データ共有ができます。

自動バックアップ機能
多くのオンラインストレージは、ファイルの自動バックアップ機能が備わっています。この機能があれば、誤って削除してしまったファイルも、バックアップや履歴データから復元できます。

ファイルの共同編集
権限を持つユーザーが、オンラインストレージ上のファイルを共同編集できる機能があります。たとえば、複数名でWeb会議をしながら同時にファイルを共同編集することが可能です。作業効率を高められます。

セキュリティ機能
データ保護(データ管理の冗長化、データ通信の暗号化 等)、セキュリティ(ウイルススキャン機能、バックアップ機能)を備えており、不正アクセスなどを受けにくい仕様のものが増えています。

オンラインストレージの活用事例

ここからは、オンラインストレージの主な活用方法を5つの事例でご紹介します。

テレワーク環境整備のためにクラウドを導入

  • 概要:テレワーク環境で共有のファイルを保存・操作する仕組みがなく、特定の担当者がメールで受け取ったデータを取りまとめていた。集計業務が担当者に集中し、大きな負担となっていた。
  • 課題:テレワークでも業務を分担できる仕組みが必要になった。
  • 効果:オンラインストレージを導入。社内外を問わず使用できる共有フォルダを利用することで、データの集計業務を分担。メールの確認作業なども減り、全体として業務効率化に成功。
テレワーク環境整備のためにクラウドを導入
テレワーク環境整備のためにクラウドを導入

訪問先でデータを閲覧

  • 概要:社外での打合せの度に紙資料を印刷し持ち出していた。印刷コストだけでなく、情報紛失・漏えいリスクもあり、社内データの取り扱い方を見直す必要があった。
  • 課題:社外から社内のサーバーにアクセスしたい。情報の持ち出しについても運用方法の検討が必要に。
  • 効果:クラウドで社外から社内の情報にアクセスする仕組みを構築。さらに社外で開示するデータは極力印刷しない運用に変更したことで、業務効率化とコスト削減につながった。
訪問先でデータを閲覧
訪問先でデータを閲覧

取引先とのデータ共有を効率的に

  • 概要:情報連携が非常に重要な取引先があり、毎日50通以上メールを送受信してファイル共有を行っていた。メール文章の作成の手間だけでなく、ファイル容量の転送上限にも引っかかるなど、手間が多かった。
  • 課題:安全性を担保しつつ、よりスムーズかつ容量を気にせずファイル共有できる仕組みを整えたい。
  • 効果:オンライン上に社外と共有できるフォルダを作成したことで、タイムリーな情報共有が可能になった。また、ウイルスチェックやアクセス権限などのセキュリティ機能により、安全に情報共有を行えるようになった。
取引先とのデータ共有を効率的に
取引先とのデータ共有を効率的に

インシデント・BCP(事業継続計画)対策

  • 概要:老朽化によりNASが故障。また、USBといったメディアが情報漏えいなどの事故につながるニュースも多いため、データの管理・共有方法について、抜本的に見直す必要性を感じていた。
  • 課題:取引先に共有するデータにはファイルの容量が大きなものもあり、大容量ファイルにも対応したファイル共有サービスが必要だった。
  • 効果:クラウド利用により、5GBを超えるような容量の大きなファイルも簡単に共有できるようになった。USBなどで持ち出さなくても共有できる仕組みが整った。
インシデント・BCP(事業継続計画)対策
インシデント・BCP(事業継続計画)対策

社内サーバーのセキュリティ対策

  • 概要:社内サーバーには従業員ごとのフォルダがあり、誰がどんなファイルを保存しているか分からない状態だった。また、サーバーのウイルス対策まで手が回らず、セキュリティに不安があった。
  • 課題:ユーザーごとの操作ログを管理しながら、よりセキュアな環境で社内データを管理できる機能が必要だった。
  • 効果:操作ログの記録・管理が行えるようになり、セキュリティ機能が標準で搭載されているため、安心して社内のデータを管理できるようになった。
社内サーバーのセキュリティ対策
社内サーバーのセキュリティ対策

浅間商事のオンラインストレージ導入経緯

中小企業である浅間商事も、自社でオンラインストレージを活用しています。

浅間商事では長年、社内のファイル共有にファイルサーバーを利用していました。ファイルサーバーは高機能なため、安全で柔軟な運用ができます。また、自社ビルのため、サーバールームの設置が可能であり、かつ管理できる技術者がいたということもサーバーを利用していた理由です。コロナ禍のテレワーク時も、VPNで接続し、利用を継続していました。

しかし、もともと2013年にMicrosoft 365(旧名称:Microsoft Office 365)を導入しており、Microsoft SharePointの活用も同時に進めていました。SharePointはポータルサイトを構築できるサービスですが、オンラインストレージとしても活用できます。

Officeファイルの同時編集など他のMicrosoft製品との連携がしやすいといったメリットもあり、2022年ごろから社内のファイルはSharePointに移行しました。

さらに2023年、社外との共有用に「おてがる!コワークドライブ」を導入。

ファイルサーバーだけでなく、SharePointも、浅間商事は自社のセキュリティポリシーでサーバー上のファイル共有を禁止しており、社外とのファイル共有の手段が主にメールだったためです。

「おてがる!コワークドライブ」導入により、容量の問題でファイルが添付できない、誤った宛先にファイルを送ってしまう、といったリスクがなくなりました。また、社外と社内で別のクラウドストレージを利用することで、誤って社内の機密情報を漏えいさせてしまうリスクも減りました。

まとめ

法改正や商慣行の変化、社会的責任の在り方の変化などにより、企業にもデジタル活用へのシフトがより一層求められるようになりました。

デジタル化の第一歩として「クラウド化」を行う企業が増えてきております。今回は活用しやすいクラウドサービスとして、「オンラインストレージ」を解説しました。

大切なのは、ただ「デジタル化対応を考える」のではなく、自社の課題に合わせてその活用方法を検討することです。

  • 従業員の生産性を高めるために、働き方を見直したい
  • 電子データ管理方法を見直し、コンプライアンスを強化したい
  • 重要なデータを守るために、セキュリティを強化したい
  • インシデントやBCP(事業継続計画)への対策を考えたい

ご紹介した導入事例も、ご参考になりましたら幸いです。

浅間商事では、中小企業のクラウド導入・運用に豊富な実績があります。まずは情報収集からというお客さまも、ぜひお気軽にお問い合わせください。

「おてがる!コワークドライブ」についての詳細はこちらをご覧ください。

なお、当社営業エリア内(東京・埼玉・栃木一部エリア)のお客さまに限り、無料のサポートプログラムがございます。まずお試ししたいお客さまも、ぜひお気軽に浅間商事までお問い合わせください。

「おてがる!コワークドライブ」導入のご案内
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