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浅間商事代表の柳沢です。
マイクロソフト社から企業向け生成AI『Microsoft Copilot for Microsoft 365』が発売されました。
浅間商事でもさっそくテスト導入してみましたので、情報共有します。
生成AIとは?
日々ニュースで取り上げられているためご存じの方も多いと思いますが、「生成AI」とは大量に蓄積されたデータをもとに様々なコンテンツを生成するAIを指します。
たとえば知りたいことをAIに質問すると、AIが自動で学習した非常に多くの情報の中から答えを出してくれます。
以前は大手企業や一部IT企業が使うものでしたが、2023年あたりから一般の人々も手軽に使えるようになりました。
生成AIの概要や注意点、活用ポイントについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
▶代表・柳沢が学芸通信社に寄稿した記事が新聞掲載されました
中小企業に最適な生成AIは?
マイクロソフト社が発売した『Microsoft Copilot for Microsoft 365』がおすすめです。
Copilot(コーパイロット)とは副操縦士。ユーザーの仕事を副操縦士のようにサポートするという意味合いを持つようです。
Microsoft Copilotをおすすめする主な理由はこちらです。
- 手の届く価格:月額約4,000円/1人。1ライセンスから利用可能。
- 情報漏洩のリスクが少ない:自社の情報を社外に持ち出さない
- 導入が簡単:Microsoft 365を利用中の会社ならクリック数回で利用開始できる
- 自社のMicrosoft 365(SharePoint・Teams・Outlookなど)上にあるデータを学習してくれる
テキスト生成AIである「ChatGPT(チャットジーピーティー)」が話題となりましたが、こちらは通常の利用方法の場合、自社の機密情報や顧客情報を社外システムに入力して学習してもらう必要があるため情報漏洩リスクが伴います。
また、自社内にあるデータを自動的に学習してくれることはありません。
Microsoft Copilotで何ができる?
浅間商事でもさっそくMicrosoft Copilotをテスト導入して検証しました。
当社では日常的にMicrosoft 365を使用しており、社内の情報はTeams、Outlook、SharePointなどに蓄積されています。
人事系
新入社員の面談前に入社日を調べる
私:Aさんの入社日は?
Copilot:Aさんの入社日は2023年7月1日です。初回出社日は7月3日です。
→TeamsやOutlookの情報を学習したようです。
就業規則を調べる
私:就業規則を教えて
Copilot:就業規則はこちらのPDFです(ファイルを提示)。就業規則のどの部分を知りたいですか?
私:再雇用手続きについて教えて
Copilot:浅間商事の嘱託規定によると定年後再雇用とは(中略)~日前までに会社に申し出る必要があります。
→SharePoint上にある就業規則を学習したようです。
営業系
自社商品について調べる
私:UTMパックとは?
Copilot:UTMはUnified Threat Managementの略で(中略)機器・ライセンス・レポートサービスなどが含まれているパッケージです。
→SharePoint上にある営業チラシのPowerPointファイルとサポート仕様書のWordファイルから学習したようです。
チラシ文の作成
私:「Windows 10とOffice2019のマイクロソフト社のサポートが2025年10月14日に終了します。サポートが終了するとセキュリティ上非常に危険です。対策のためには①Windows11への入替②Microsoft 365の導入がお勧めです。」この内容を中小企業のお客様向けのA4片面、1枚サイズのチラシにしてください。
Copilot:こちらのチラシ文を作成してくれました。
▶【重要】Windows 10とOffice2019のサポート終了についてのお知らせ
Copilotが作成にかかった時間1分、私の微調整5分で完成。これには正直驚きました。
会議系
まずはTeams会議のトランスクリプト(自動文字おこし機能)をオンにします。
私:これまでの会議を要約して。
Copilot:会議の要約はこちらです。(要約表示)
私:会議のアクションアイテムリスト(TODOリスト)を作成して。
Copilot:アクションアイテムリストはこちらです。○○さん●●をする。△△さん▲▲をする。
私:未解決の議題はある?
音声認識の精度はまだまだですが、実務でも使えるレベルまで高まりつつあります。
会議に参加していない人が概要を把握したり、議事録作成したりする時間も削減できそうです。
この会議中にメンバーから「お客様にある案内文を送りたいのですがどのフォルダにありますか?」という質問がありました。
お客様への案内文は多くあるため探すのに時間がかかるかと思いましたが、会議後にCopilotで調べるとすぐに発見して送ることができました。
このように「社内のみに存在する情報」も学習して回答してくれるのが、社内に生成AIを導入できるMicrosoft 365 Copilotの本当の強みです。
広く一般的に公開されている情報のみを学習するAIよりも、より業務に直結させることができます。
まだテスト導入したばかりの一例ですが、想像していたよりも使えるという第一印象です。
まとめ
人口減少・人手不足が課題の現代。人事・総務担当や営業課長、IT担当などの詳しい社員の代わりにAIが社内からの質問に答えてくれるなど、一次窓口としての社内利用が進む可能性があると感じました。
とはいえ、生成AIもCopilotも発売したばかりです。
まだ多くの中小企業にとってテスト段階であり、回答も動作も不安定です。しかし今のうちに試しておくことにより、数年後には実用的な価値の高いものになるのではないかと考えています。
現在、当社では『Microsoft Copilot for Microsoft 365』のライセンス販売のみ実施し、導入支援やサポートはご提供しておりません。
マイクロソフト社も研究中の新製品のため、弊社と導入頂いたお客様同士でお互い学びあい情報交換しあえる場を作ろうと考えております。
まずは担当アドバイザー、もしくはお問い合わせフォームやコールセンターまでお問合せください。
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